夏を感じる和歌⑦
夕焼けが鮮やかになってきました。暑いと感じる夕日はこの時期特有のものですね。
本日紹介する和歌はこちらです。
わがやどの 梢の夏に なるときは
生駒の山ぞ 見えずなりぬる
【現代語訳】
私の家の梢が夏になる(生い茂る)ときは、生駒の山が見えなくなってしまう。
梢は名前で見かけることがあります。とても、奥ゆかしく、和風であるという印象を受けます。
梢とは木の幹や枝の先のことを表します。なので、今回の歌の場合は枝の先の意味で使われています。
皆さんもこの経験はあるのではないでしょうか?
実家に生えている木に葉が生い茂る。オフィスの窓に映る木に葉が生い茂る。
すると、今まで見えていた景色が見えなくなり、青葉越しに見えていた景色を想像するといった経験です。
外は暑いですが、ぜひ出かけて見てください。自分の視界を遮って見えずに、想像で補填する景色とは全く違う景色が広がっているに違いありません。
私は暑い中、外に出たくないのでテレビを観ながら外の景色の情報を手に入れています。